操作と手順の解き方
この分野は問題ごとに見た目が違うのに、使う考え方は数個しかありません。年齢算は「差が変わらない」、時計算は「針の速さの差」、油分けと天秤は「1回の操作でどれだけ絞れるか」。それぞれの軸を先に押さえると、初見の問題でも手が動きます。
1. 年齢算:差は変わらない
年齢算で使う性質は1つだけです。2人の年齢の差は、何年経っても変わりません。これだけで大半の問題が解けます。
現在、父は42歳、子どもは6歳である。父の年齢が子どもの年齢のちょうど3倍になるのは何年後か。
解き方
差は 42 − 6 = 36歳で、これは変わりません。父が子の3倍になるとき、差は子の年齢の2倍にあたります(3倍 − 1倍 = 2倍)。
つまり、そのとき子どもは 36 ÷ 2 = 18歳。いま6歳なので 12年後です。
「42+x = 3(6+x)」と立てても解けますが、差から子の年齢を直に出すほうが計算が1段階少なく済みます。倍率がnなら、差 ÷ (n−1) がそのとき年下の人の年齢です。
2. 例題:何年前だったか
現在、母は36歳、子どもは14歳である。母の年齢が子どもの年齢のちょうど3倍だったのは何年前か。
解き方
考え方は同じです。差は 36 − 14 = 22歳。3倍だったとき、子どもは 22 ÷ 2 = 11歳。いま14歳なので 3年前です。
「何年後」でも「何年前」でも、差から年下の年齢を出す手順は変わりません。最後に現在との引き算の向きだけ合わせます。
3. 例題:和から現在の年齢を出す
現在、父と子どもの年齢の和は60歳である。10年後には、父の年齢が子どもの年齢のちょうど3倍になるという。現在の子どもの年齢は何歳か。
解き方
10年後の和を先に出します。2人とも10歳ずつ増えるので、和は 60 + 20 = 80歳。
そのとき父は子の3倍なので、和は子の4倍にあたります。10年後の子どもは 80 ÷ 4 = 20歳。したがって現在は 10歳です。
差は変わりませんが、和は10年で20増えます(2人いるので)。ここを10しか足さない間違いが多いところです。
4. 時計算:1分で5.5度ずつ縮む
長針は1分で6度、短針は1分で0.5度進みます。差は1分あたり5.5度。時計算はこの数字を使うだけです。
時計の針が9時4分を指している。長針と短針がつくる角のうち、小さいほうの角の大きさは何度か。
解き方
12時の方向を0度として、それぞれが何度の位置にあるかを出します。
長針:4分なので 4 × 6 = 24度。
短針:9時ちょうどで 9 × 30 = 270度、そこから4分で 4 × 0.5 = 2度進むので 272度。
差は 272 − 24 = 248度。360度から引いて、小さいほうは 112度です。
いちばん多い間違いが短針を「9時の位置」に固定してしまうことです。短針も動いています。4分で2度という小さな値ですが、これを忘れると答えがずれます。
5. 油分け:状態を書いて数える
容量12Lの容器Aにちょうど12Lの油が入っており、ほかに空の容器B(容量6L)と容器C(容量5L)がある。どの容器にも目盛りは無く、できるのは「容器から容器へ、移す側が空になるか受ける側が満杯になるまで注ぐ」操作だけである。いずれかの容器にちょうど5Lの油を量り取るには、最少で何回の操作が必要か。
解き方
頭の中で追わず、3つの容器の中身を組にして書き出します。(A, B, C) の形で並べると迷いません。
| 操作 | A | B | C |
|---|---|---|---|
| はじめ | 12 | 0 | 0 |
| A→C | 7 | 0 | 5 |
この例では、AからCへ注ぐだけでCに5Lが入るので 1回で済みます。実際の出題では目標量が容器の容量と一致しないので、もっと手数がかかります。
手数が増える問題では、同じ状態に戻ったら手詰まりと判断して別の手を試します。一度出た組を記録しておくのが確実です。
6. 天秤:1回で3分の1に絞る
675枚のメダルの中に、見た目は同じで本物より少しだけ軽い偽物が1枚だけまざっている。上皿天秤を1回使うと、左右の皿にのせたものの重さを比べられる。偽物を確実に見つけ出すには、最少で何回天秤を使えばよいか。
解き方
2つに分けたくなりますが、3つに分けるのが正解です。天秤は「左が軽い」「右が軽い」「つり合う」の3通りを教えてくれるからです。
同じ枚数の2組を左右にのせ、残りを台に置きます。つり合えば偽物は台の組にあり、傾けば軽いほうの組にあります。どの結果でも候補が3分の1に減ります。
675 → 225 → 75 → 25 → 9 → 3 → 1 と、6回で1枚に絞れます。答えは 6回です。
3を何回かけたら枚数を超えるかを数えれば済みます。3⁵=243、3⁶=729。675は243より多く729以下なので6回。2分の1ずつではなく3分の1ずつという点だけ間違えなければ、暗算で出ます。
7. つまずきやすい点
年齢算で和と差を取り違える
差は変わらない、和は人数分ずつ増える。この2つを混ぜると答えが合いません。問題文が和を与えているか差を与えているかを最初に確かめてください。
時計算で短針を止める
短針も1分で0.5度動きます。「9時ちょうどの位置」で計算すると必ずずれます。
天秤を2分の1で考える
天秤の結果は3通りあるので、1回で3分の1まで絞れます。2分の1で計算すると回数が多く出ます。
油分けを頭の中だけで追う
3つの容器の状態を書き出せば確実です。書くほうが速いタイプの問題です。
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