推論の解き方
推論はSPI非言語で最も出題が多い分野です。そして計算力ではなく情報を整理する手順が問われます。頭の中で考えようとすると混乱しますが、表に落とせば機械的に解けます。
1. 推論の基本方針
推論の問題は、いくつかの条件が与えられ、そこから確定できることを答えます。共通する手順は3つです。
- 確定する条件から先に書く — 「AはBより前」のような相対関係より、「Cは3番目」のような確定情報を優先します
- 表に落とす — 頭で保持しようとすると必ず取りこぼします
- 「確実にいえる」かを検証する — 選択肢が正しい可能性があるだけでは不正解です
設問が「確実にいえるものはどれか」を問うている場合、ありえるだけでは正解になりません。条件を満たす並び方が複数あるとき、そのすべてで成立することだけが「確実にいえる」ことです。
2. 順序推論
「A〜Eの5人が一列に並んでいる」のように、順番を確定させる問題です。
例題
A, B, C, D の4人が一列に並んでいる。次のことがわかっている。
- AはBより前にいる
- CはDより前にいる
- BはCより前にいる
このとき、先頭から2番目にいるのは誰か。
解き方
相対関係を不等号でつなぎます。
A < B、C < D、B < C
2つ目と3つ目をつなぐと B < C < D。ここに1つ目を加えると A < B < C < D となり、順序が完全に確定します。答えは B です。
ポイントは、ばらばらの条件を1本の不等式につなげられないか探すことです。つながれば一気に確定します。
3. 対応関係
「3人がそれぞれ違うスポーツをしている」のように、要素の組み合わせを特定する問題です。ここでは必ず表を書きます。
| 野球 | サッカー | テニス | |
|---|---|---|---|
| A | × | ○ | × |
| B | ○ | × | × |
| C | × | × | ○ |
各行・各列に○がちょうど1つずつ入ります。この制約が強力で、×が2つ埋まれば残りは自動的に○になります。条件を1つずつ表に書き込み、確定したところから埋めていってください。
4. 位置関係
「円卓に6人が座っている」「向かい合って座っている」といった配置の問題です。順序推論と似ていますが、基準を決めないと無限に場合分けが発生する点が違います。
誰か1人を固定する
円卓の問題では、全体を回転させただけの配置は同じものとして扱います。そのため特定の1人を「北の席」などに固定してから考えます。これをやらないと、同じ配置を何通りも数えることになります。
6人が円卓に座る並び方は 6! ではなく、1人を固定した残り5人の並びで 5! = 120通りです。
「向かい合う」は対の関係で押さえる
偶数人の円卓では、向かい合う席がペアで決まります。「AとBが向かい合う」という条件が出たら、その2人を1組として扱い、残りを配置していくと整理しやすくなります。
5. 内訳の推論
「3人の得点の合計は50点」「AはBより10点高い」のように、数値の関係から個々の値を絞るタイプです。順序推論と違い、計算が入ります。
差と合計を分けて考える
合計が分かっていて差の条件が与えられている場合、未知数を1つ置いて式にするのが確実です。すべてを言葉のまま扱おうとすると混乱します。
ただしSPIの推論では、値が完全に確定しないことがよくあります。「AとBのどちらが高いか」だけが確定して、具体的な点数は決まらない、という形です。設問が何を問うているかを先に読んでください。
推論は条件の量が多いため、条件から読み始めると「何を求めればよいか分からないまま整理する」ことになります。先に設問を読み、必要な情報だけを追うほうが速く解けます。
6. つまずきやすい点
「AはBより前」=隣とは限らない
間に他の人が入る可能性があります。「隣り合う」と明記されていない限り、離れていてもかまいません。
条件を使い切ったか確認する
答えが出たように見えても、使っていない条件が残っていたら見落としがあります。全条件が矛盾なく成立するか確かめてください。
時間をかけすぎない
推論は1問あたりの負荷が高い分野です。手が止まったら見切る判断も必要です。
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